2014.11.20
アナログフィッシュ、ニューアルバム『最近のぼくら』発売記念!
伊坂幸太郎さん×大塚いちおさん×トゥルーリ・オカモチェクでつくるフリーペーパー第二弾を作りました。
↓前回はこちら。
http://rocca-game.jp/2013/03/post-55.php
今回は「ぼくらの最近のぼくら」をテーマに、アナログフィッシュのアルバム収録曲のタイトルから、小説や絵本やゲームなどのプランを三人で独自に企画する内容になっています。
さらに、アナログフィッシュのスタジオ撮り下ろし写真やインタビューも収録! 全24Pの全力投球フリーペーパーです。
本日11月20日(木)より、TOWER RECORDS下記店舗で配布開始されます。
札幌ピヴォ店
仙台パルコ店
渋谷店
新宿店
名古屋パルコ店
名古屋近鉄パッセ店
京都店
梅田NU茶屋町店
梅田マルビル店
難波店
広島店
福岡パルコ店
アナログフィッシュの「最近のぼくら」全国ツアー会場でも配布されます。
↓アナログフィッシュのサイトはこちら
http://analogfish.com/
さらに、伊坂幸太郎さん×阿部和重さんの合作(!)『キャプテンサンダーボルト』の11月28日発売にあわせ、伊坂さんがまわる各地の書店でも、少部数ですが置かれる予定です。
↓『キャプテンサンダーボルト』特設サイトはこちら(インタビューすごくいいです!!)
http://hon.bunshun.jp/sp/ctb
↓アナログフィッシュ聴いたことない!という人は、まずこちらをどうぞ。
https://www.youtube.com/watch?v=aOvxfHZjOSI
↓ギター&ボーカルの下岡晃さんとトゥルーリらが共演した「Decco」ムービーはこちら。
http://youtu.be/PrB9wz2FvXM?list=UUYHBw45VMglqPtZ-GyT-ecA
2013.3.17
伊坂幸太郎さん×大塚いちおさん×トゥルーリ・オカモチェクで、フリーペーパーを作りました。
3人が大好きなバンド=アナログフィッシュの、ベストアルバムの選曲を考える、というもの。
彼らのニューアルバム「NEWCLEAR」(名盤!)の発売にあわせ、CDジャケットサイズで制作。
ポップでキャッチーなアナログフィッシュA面ベストと、私的思い入れで選ぶB面ベストを3人が語る内容になっています。
裏側は大塚さんによるポスター。
大塚さんのホームページでジャケットアートをDLできます。
http://ichiootsuka.com/ichionews/3640
現在仙台の書店では「あゆみブックス仙台一番町店」「ジュンク堂仙台ロフト店」に置いていただいています(伊坂さんハンドデリバリー(笑))。
また3月22日頃から、下記の場所で順次配布予定。
各店であまり数がないので、興味がある方はお早めに。。。
<ライブ会場>
3/29(金)千葉ルック:アナログヒント ライヴ会場
3/31(日)横浜CLUB LIZARD
4/5(金)神戸VARIT
<ヴィレッジヴァンガード>
下北沢店
<TOWER RECORDS>
札幌ピヴォ店 苫小牧店
タワーミニ アリオ松本店 郡山店
盛岡店 仙台パルコ店
浦和店 吉祥寺店
秋葉原店 渋谷店
新宿店 池袋店
町田店 横浜モアーズ店
千葉店 津田沼店
柏店 静岡店
大高店 名古屋パルコ店
名古屋近鉄パッセ店 鈴鹿店
金沢フォーラス店 新潟店
京都店 難波店
梅田NU茶屋町店 梅田大阪マルビル店
北花田店 あべのHoop店
神戸店 明石店
広島店 福岡店
香椎浜店 長崎店
2011.10.25
伊坂さんの新刊『モダンタイムス』とアナログフィッシュのニューアルバム『荒野/On the Wild Side』が出た。
モダンタイムスは「実家に忘れてきました。何を? 勇気を」という書き出しで始まり、荒野は「失う用意はある? それともほうっておく勇気はあるのかい」と歌う「PHASE」で始まる。
アナログフィッシュ「PHASE」/YouTube
どちらも震災前に作られた作品だけれど、「検索」や「検閲」や「システム」や「ルール」や「戦争」や「真実」をめぐる戸惑いや怒りや思考が、たぶん作られた時に持っていた以上の意味を持ちながらせまってくる。
10/10にあった野音でのライブで、下岡くんはこんなことを言っていた。
「テレビを見たりとかしていると、自分たちも加害者なんじゃないかとか思えてきて、何も言っちゃいけないような気がしてきたりすることもあると思うんだけど、そんなことはないはず」だって。やみくもに「がんばろう」とか言うのではなく、なかなか言葉にできないけれど大切なことをすくいとるようなMCであり、ライブで、すばらしかった。
お互いの仕事を尊敬しあっている伊坂幸太郎&アナログフィッシュの作品は、
共鳴しあっているような気がする。
モダンタイムスの中で、「井坂好太郎」はこう言う。
「いいか、小説ってのは、大勢の人間の背中をわーっと押して、動かすようなものじゃねえんだよ。音楽みてえに、集まったみんなを熱狂させてな、さてそら、みんなで何かをやろうぜ、なんてことはできねえんだ。役割が違う。小説はな、一人一人の人間の身体に沁みていくだけだ」
「沁みていく? 何がどこに」
「読んだ奴のどこか、だろ。じわっと沁みていくんだよ。人を動かすわけじゃない。ただ、沁みて、溶ける」
なんだろう。
アナログフィッシュの音楽は、大勢の人間の背中をわーっと押すというより、一人一人の身体のどこかに沁みて、溶けるもののような気もする。
『モダンタイムス』も『荒野』も、ゆっくり沁みて溶ける勇気をくれる気がするのです。
2010.12.22
森達也さんの『A3』(集英社インターナショナル)を読んだ。
オウム真理教と麻原彰晃。多くの人が目をそむけ、当然のようにして「死刑」というなかで、森さんは立ち止まり、じっと考える。
それが、本当に、殺された人、殺してしまった人に対して、誠実なことなのだろうか?
「死」に対して、真摯であることなのか? と。
読んでいて、クララの話を思い出した。
ムッソリーニといっしょに愛人のクララが銃殺され、彼女は逆さに吊るされた。
スカートがめくれて群衆が喜ぶなか、歩みでて、自分のベルトでスカートをおさえて、めくれないようにしてあげた人がいた。
本当の勇気とは、こういうことじゃないか、と思う。
そして森さんは、たったひとりでも、スカートをおさえてあげることで、ぼくらの大切な何かを守ってくれている。
このエピソードを、伊坂さんが『魔王』(講談社)のなかでとりあげていたことも思い出した。
「『死』ということについて、僕はよく分からないけれども、でも考えることをやめたくないんです」
と話していたことも。
きっと伊坂さんは、森さんのこの本が好きだろうな、と思っていて、今日、伊坂さんのエッセイ集『3652』(新潮社)を買って夜の電車で読んでいたら、森さんの『A2』(現代書館)のことが書かれていた。
「あとがきのおしまいのほうに、こういう言葉が書かれていて、とても幸せな気持ちになる。
『世界はもっと豊かだし人はもっとやさしい』」
それを読んで、じんとした。
こんな人たちと同じ時代に生きていることを、幸せに思った。
2010.10.24
伊坂幸太郎さんとRocca Card Blocksで遊びました。
色あわせゲーム「Rocca Match」で遊んだところ、伊坂さんが選んだ黄色のブロックが最初から続けて出て、
「これ、接待ゲームなんですか?」(伊)
「いやいや、そんなはずは・・・。もしかして、このテーブルに、伊坂さん何か仕掛けてません?」(ト)
などと笑いながら、ゲームスタート。
「『マリアビートル』の蜜柑・檸檬の台詞って、『パルプフィクション』意識してるんですか?」(ト)
「もちろんそうなんですけど、このあいだ20代の人に話したら、通じなかったのがショックで。僕らの友達だと、タランティーノってみんな観てたんだすけど」(伊)
「う〜ん、実は僕らがメジャーって思ってるものってそんなにメジャーじゃなくて、世の中のメジャーって違うのかもしれないですね。映画でも、音楽でも」(ト)
「そういえばアナログフィッシュの新譜はいつ出るんですかね?」(伊)
「このあいだのライブで『ナイトライダー』を三部作として続けてやってて、それがシングル『ナイトライダーズ』として出るみたいですよ。
あ、こんどの日曜日の九段会館のライブ、行ってきます」(ト)
「いいなぁ。新譜、楽しみですよね」(伊)
なんてことを話したりしました。
そして日曜日。
アナログフィッシュオーゲストラ九段会館ライブ(すばらしかった!)で、『ナイトライダーズ』が、一般発売より2ヶ月近く先行で発売されてました!
夜の国道、町、海辺、通り過ぎて行くヘッドランプ、テールランプ、脳裏に刻まれる赤いタンク。。。
CD、2枚買ったので、コーヒーのお礼がわりに1枚送りますね。
2010.10.4
伊坂幸太郎さんの新作『マリアビートル』が発売されました。
東京発、盛岡行きの東北新幹線で、殺し屋たちがバトルを繰り広げます。
バトルを繰り広げる、といっても、『スピード』みたいな銃弾飛び散る派手なアクションにはならず、「他の乗客に気づかれないように音をできるだけたてずに殺し合う」という、難易度の高い設定。
しかも単純なバトルものではなく、いじめや人の脆さや狡さへの考察があり、でも、
エンターテインメントとして成りたってしまっている、という、かなりてんこ盛りな小説です。
「蜜柑(みかん)」と「檸檬(れもん)」の二人組。蜜柑が文学を、檸檬が機関車トーマスを引用する、というところで、タランティーノの『パルプフィクション』を思い出したりしました。
(サミュエル・ジャクソン演じる殺し屋が、殺しの前に「エゼキエル書〜」とか引用するところ)
凄腕の殺し屋が、トーマスのシールを大事に持ち歩いていて、子供用のプラレールのトーマスカードの説明をぜんぶ暗記している、という訳の分からなさ&それをストーリーをつなげてしまうところがすばらしいです。
うう。ディーゼル。。。
2010.3.27
伊坂さんの新作『オー!ファーザー』を読みました。
高校生の主人公に、4人の父親がいる。
4人の父と、母親と、自分の6人家族が同居、というユニークな話。英語のタイトルが「a family」ある家族、と、さりげないところが素敵です。
まぁ父親が強くて威厳があった時代は(そんま時代がちゃんとあったかも謎ですが・・・)
ともかく、いまはいろんな役割で父親が4人ぐらいいてもちょうど良いぐらいかもしれないなぁ、と思ったりしました。
4人の父親、トランプでいうと、
勲/運動好き=スペードのキング
葵/女性好き=ハートのキング
悟/勉強好き=クローバーのキング
鷹/ギャンブル好き=ダイヤのキング
ってイメージかなぁ、と、ロッカを並べてみました。
伊坂さんの小説には、「前方を小学生たちが、肩から外したランドセルをだらしなく持ち、靴で蹴るようにしながら、歩いていく」だとか、すごく小さな風景をふっと書いてあるところがあって、そうしたところがすごく好きです。
最後のあとがきで、新聞社経由でもらった短い手紙のことが書いてあり、ああ、伊坂さんらしいなぁ、と思いながら、ちょっとうるっときました。