2010.5.9
本の町プロジェクトの打ち合わせをしに、長野県の高遠に行ってきました。
「高遠を本の町にしよう」という、このプロジェクト。
もともと西荻窪で「ハートランド」という古本屋カフェをやっていた斉木博司さんが、友達の北尾トロさんといっしょにイギリスの本の町であるヘイ・オン・ワイに旅行し、「日本にも本の町を作りたい!」となったのがきっかけ。
ふたりが協力しあい、2年前、古書店「本の家」を高遠に開店。
そして昨年の夏に、「第一回 高遠ブックフェスティバル」を開催しました。
といいつつ、なんともすごいのが、
・高遠に新刊書店は一軒もない。
・高遠に古書店は「本の家」一軒しかない。
・出版社や取次がフェスを企画したわけでもない。
ということ(!)。
斉木さんと北尾さんのふたりの情熱に共感する人たちがいて、そもそも本とは縁遠いと思われる”高くて通い町”での本のお祭りを成立させてしまったのです。
こういうロックなことが大好きなカッキーと僕は、これから「高遠・本の町プロジェクト」に関わるべく、プロジェッティスタの岡本零といっしょに、高遠にうかがったのでした。
ついた日は雨。傘をさして、斉木さんといっしょに町を歩きました。
そして、長野県伊那市美篶にある「美篶堂(みすずどう)」さんの工場へ。
ここは手作りで、製本業を行ないつつ、色鮮やかなオリジナルのノートやダイアリーを作っている会社です。
昨年のブックフェスでも、オリジナルの大きなノートが道案内として町のあちこちに置かれ、いしいしんじさんの書き下ろし短編小説が世界に1冊だけの本として製本されました。
工場長の上島真一さんに、工場をぐるっと見学させていただいた後、真一さんが現在制作中という、オリジナルの文庫本を見せていただきました。
それはカール・セーガン『コンタクト』の文庫を上下巻合本にし、皮装の上製本に作りなおす、というもの。
こうして見せていただいたものがきっかけになり、カッキー&岡本零は、高遠を長い目で本の町に育てていくための企画・デザインのひとつの形を思いついたようです。
一通り打ち合わせを終えた後は、いつものごとく(笑)、みんなでロッカ。
突然の「ゲームしましょうか」の誘いにも関わらず、「おもしろいですね」「いいですね」とつきあってくださった上島さんは、ほんとに徳人だと思いました。
翌日は晴天。高遠城址公園を散歩しました。Roccaもまた、本の町とつながるプロジェクトを計画中。
9月18日〜23日まで行われる「第2回 高遠ブックフェス」にも参加予定です。
詳しくはまた!