2010.9.22
高遠ブックフェスティバル/本の町プロジェクトのために、「本の町の本」を作りました。
デザイン=柿木原政広、プロジェターレ=岡本零。
Rocca Spiele / 10 incのメンバーが関わっています。
本の町PROJECTの斉木博司さんと北尾トロさんと話をしながら、「こんなことをやりたい」と話していたことが形になりました。
高遠の町のなかに、しっかりとした木の本箱が置いてあり、その中にカラフルな本が並んでいます。
布装の本の背には、星のようなマークが金色に輝いています。
本箱があるのは、バスの駅、和菓子屋さん、時計屋さん、お茶屋さん、元酒蔵だったところ。
このしっかりした本箱は、高遠にある「木のすず」さんの力作です。
本を開くと、「本の町」と、3文字だけ入った扉があります。
実はこの本、中身が一冊一冊違うのです。
本の町PROJECRTのメンバーが考え抜いて選んだ本を、美篶堂さん
が丁寧に手で製本しています。
本文の色が違うのは、途中から白紙のノートになっているから。
このノート部分の分量を調節することで、すべての本が同じ厚さになっています。
美篶堂さんは、ブックフェスに間に合わせるため、前日の朝3時過ぎまで仕事をされたそうです。
巻末には、本の町PROJECTへの気持ちを書いた、北尾トロさんの文章があります。
たぶんこれは「あとがき」ではなくて、本の町の「はじまり」のための言葉です。
本を買うと、それぞれのお店の袋に入れてくれます。
和菓子屋さんの袋に入った本。お茶屋さんの袋に入った本。
素敵です。
「和菓子屋さんで本を買ってお店の人と話したら、『ブックフェスティバルが終わっても、ずっと置かせていただきます』って、言ってくれたんだよ」
と、岡本零は嬉しそうでした。
高遠ブックフェスティバルは、9月23日(木・祝)までです。
http://takatobookfestival.org/
でも、このお祭りが終わっても、この本箱と本はこの町にあります。
ぜひ高遠を訪ねてみてください。
そして世界に1冊しかない本を、そっと開いてみてください。